ヤンセンは、健常者の疾患に早期介入してその進行を阻止することを新たな基準に定め、「患者さま」という言葉が過去のものになる未来を思い描いています。現代の科学、テクノロジー、およびデジタルヘルスの進歩により、医薬品業界に新たな時代への扉が開かれました。ヤンセンは、ヘルスケアエコシステムの前途には真の変革があると確信しています。
ヤンセンは、2015年初頭にディジーズ・インターセプション・アクセラレータ(DIA)を設立しました。DIAは、疾患の診断および治療から予測および阻止へのパラダイムシフトを先導することに焦点を合わせた革新的なプラットフォームです。1型糖尿病(T1D)を皮切りに、老人性遠視/白内障や周産期うつ病などの分野、また最近では口腔/中咽頭がんの分野で、追加のベンチャーチームを発足させました。どのチームも深い科学的焦点を持ち、医薬品、診断、機器、テクノロジーなど多様な形態の個別化された疾患阻止ソリューションの実現を最終目標に定めています。
変わるための科学的基盤
2015年10月号の『Diabetes Care』で発表された画期的な方針説明書において、JDRF、Endocrine Society、および米国糖尿病学会(ADA)が共同で、T1D疾患阻止戦略の基盤を支えるT1Dの病期分類システムの詳細を明らかにしました。すなわち、この疾患は、臨床的に観察可能な症状が現れる数年前に発症し、膵島抗体の存在により継続的な疾患過程を検出できるようになります。この過程で疾患を阻止できる期間は短く、それを過ぎると生涯にわたってインスリンが必要になります。ここには、人々、介護者、およびヘルスケアシステムに多大な犠牲を強いる病状についての明確なメッセージが込められています。ヤンセンは、この疾患が臨床的に現れるまでもはや待つことはできません。阻止できる期間が存在するのであれば、その期間を特定し、このような適切な原則に基づいて科学を推し進めていく必要があります。
コラボレーションが成功へと導く
ヤンセンは、疾患阻止の進歩にコラボレーションが不可欠であり、その成功が世界中の人々の健康とウェルネスの向上につながると考えています。その実現に向け、疾患阻止戦略を補い、推進する外部パートナーとの提携関係の構築に重点的に取り組んでいます。ヤンセンは、T1Dの阻止を目指して、学術情報やJDRFおよびWashington University School of Medicineなど有数の研究機関の知性を共有し、今後もさらなる努力を行っていきます。
また、各ベンチャーにわたり、慣習にとらわれることなく企業家の視点で学術的な製薬およびバイオテクノロジーに基づいたアプローチを支持していきます。例えば、株式非公開の免疫腫瘍学企業であるUbiVacとの協力により、世界保健機関が世界で最も広くまん延しているがんの1つとして指摘している口腔/中咽頭がんの阻止アプローチの可能性を探る研究が進行中です。
また、DIAでは、将来的なヘルスケアモデルに対する疾患阻止の影響を思い描くよう教化するSquare One Challenge at the Hult International Business Schoolなどの社内外のプログラムを通して、未来のリーダーを引き込んでいます。この他、ヤンセンは、シンガポール科学技術研究庁(A*STAR)とのコラボレーションによるDisease Interception Grant Callを通して、革新的な研究アプローチを探求する取り組みを世界中に広げています。
ヘルスケアの進歩と健康行動の改善
ヤンセンは、疾患阻止へのパラダイムシフトが科学および医療の成果につながるだけでなく、ヘルスケアアプローチの「考え方を変える」よう国際社会を促すことにもなると考えています。疾患阻止ソリューションは、ヘルスケアの連続性において不可欠な要素になっており、今後、消費者、医療従事者、医療費負担者、およびヘルスケアシステムの役割は劇的に進歩することになるでしょう。これに関連し、DIAではこの思考の進歩を支援するために、Kevin Wildenhaus博士を行動科学責任者として迎えました。このビデオでは、Kevin博士が、ヘルスケアの「考え方を変える」よう人々を教育し、導くヤンセンのアプローチについて説明します。
その可能性を想像してみてください。疾患阻止はこれまでとは全く異なる新たなパラダイム、最終的には治療をヘルスケアへと変えるパラダイムを作り上げます。このパラダイムシフトについて最新情報をお届けすることを楽しみにしています。また、お客様の見識や意見をぜひお知らせください。