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トアルクエタマブ、再発又は難治性の多発性骨髄腫に係る製造販売承認を申請

公開日: 
2024/11/20

 

トアルクエタマブ、再発又は難治性の多発性骨髄腫に係る製造販売承認を申請

 

トアルクエタマブは、投与前の調製不要な*
GPRC5DとCD3を標的とするファースト・イン・クラスのT細胞リダイレクト二重特異性抗体1として現在開発中

治療選択肢の限られた治癒困難な多発性骨髄腫に新たな治療選択肢を提供

本申請は、第I/IIMonumenTAL-1試験2,3及び第IMMY1003試験4の結果に基づく

 

Johnson & Johnson(法人名:ヤンセンファーマ株式会社、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:關口修平、以下「J&J」)は20日、Gタンパク質共役型受容体ファミリーCグループ5メンバーD(GPRC5D)及びCD3を標的とするT細胞リダイレクト二重特異性抗体トアルクエタマブ(以下、「トアルクエタマブ」)について、再発又は難治性の多発骨髄腫の治療薬として、製造販売承認申請を行いました。

 

トアルクエタマブは、T細胞表面に発現するCD3受容体と、多発性骨髄腫における新規の標的で、多発性骨髄腫細胞表面に高発現するGタンパク質共役型受容体ファミリーCグループ5メンバーD(GPRC5D)に結合する二重特異性抗体です1

 

今回の申請は、国際共同第I/II相MonumenTAL-1試験2,3及び国内第I相MMY1003試験4の結果に基づくものです。これらの試験においては、再発又は難治性の多発性骨髄腫の成人患者さんを対象に、トアルクエタマブの有効性及び安全性を評価しました。試験の結果、トアルクエタマブは、T細胞リダイレクト治療薬による治療歴の有無に関わらず、深く持続的な奏効及び良好な安全性プロファイルを示しました。

 

多発性骨髄腫は、依然として治癒困難な血液がんであり、再発を繰り返し、その度に別の治療を行わなければならなくなる患者さんが多くいます5,6。そして、再発して症状の再燃を繰り返す度に、症状は悪化し、治療が奏効する可能性は低くなり、奏効持続期間も短くなる傾向にあります7

 

J&J Innovative Medicine Oncology Therapeutic Area HeadのYusri Elsayedは、次のように述べています。「多発性骨髄腫における治療は進歩しているものの、依然としてアンメットニーズの高い疾患です。ファースト・イン・クラスのGPRC5DとCD3を標的とする二重特異性抗体トアルクエタマブの開発を通し、私たちは多発性骨髄腫の患者さんとがん専門医のため、革新的な治療法の研究開発に引き続き取り組むとともに、当局と緊密に連携して参ります」

 

MonumenTAL-1 Studyについて

MonumenTAL-1試験(第I相:NCT03399799 第II相:NCT04634552)は300人以上の多発性骨髄腫の患者さんを対象とする第I/II相、単群、非盲検、多施設共同、マルチコホート、用量漸増試験です2,3。第I相では、既存治療を行ったにも関わらず病勢進行した、又は忍容性のない成人の再発又は難治性の多発性骨髄腫患者さんを対象に、トアルクエタマブの安全性と有効性を評価しました1,2。第II相では、プロテアソーム阻害剤、免疫調節薬、抗CD38モノクローナル抗体製剤を含む3つ以上の治療歴を有する、成人の再発又は難治性の多発性骨髄腫の患者さんを対象に、第I相試験で特定された推奨用量におけるトアルクエタマブの有効性を、全奏効率を主要評価項目として評価しました3

 

MMY1003試験について

MMY1003試験(NCT04773522)は、第I相、単群、非盲検、多施設共同、マルチコホート、用量漸増試験です。本試験では、プロテアソーム阻害剤、免疫調節薬、抗CD38モノクローナル抗体製剤を含む治療歴を有する、日本人成人の再発又は難治性の多発性骨髄腫患者さんを対象に、MonumenTAL-1試験の第I相で特定されたトアルクエタマブの推奨用量における安全性、忍容性及び有効性について評価しました4

 

多発性骨髄腫について

多発性骨髄腫は、形質細胞が骨髄で異常に増殖することで生じます8,9。形質細胞が増殖し、がん化して骨髄腫細胞になり、多発性骨髄腫を発症します8。日本国内における2019年の多発性骨髄腫の新規診断者数は約7,600人10で、2020年の死亡者数は約4,200人10とされています。多発性骨髄腫は無症状の場合もありますが、骨痛や骨折、息切れ・倦怠感、免疫機能の低下、腎障害や血液障害などにより受診し診断されることがあります11

 

トアルクエタマブについて

トアルクエタマブは、T細胞表面に発現するCD3受容体と、多発性骨髄腫における新規の標的で、多発性骨髄腫細胞及び非悪性形質細胞の表面、また皮膚や舌の上皮細胞などの一部の正常組織の表面に高発現するGPRC5Dに結合するT細胞リダイレクト二重特異性抗体です。トアルクエタマブは、2024年3月、日本国内において希少疾病用医薬品の指定を受けています。また国外では、成人の再発又は難治性の多発性骨髄腫を対象としたファースト・イン・クラスの二重特異性抗体として、2023年8月、米国食品医薬品局から迅速承認を取得し、欧州委員会から条件付き販売承認を取得しています。

 

*本剤は、希釈が不要であり、調製済みの注射液という意味。

 

Johnson & Johnson について

Johnson & Johnson (ジョンソン・エンド・ジョンソン、J&J)は、健康こそすべてだと考えています。ヘルスケアイノベーションにおける私たちの強みが、複雑な病を予防、治療、治癒し、治療をよりスマート化した、低侵襲なものに進化させ、一人ひとりの患者さんに合ったソリューションを提供することができる世界を築く力になります。Innovative MedicineとMedTechにおける専門性を生かし、将来の飛躍的な進化に向けてヘルスケアソリューションの幅広い領域でイノベーションを推し進め、人々の健康に大きなインパクトを与えていきます。

 

日本におけるJohnson & Johnson Innovative Medicine について

Johnson & Johnson Innovative Medicine は、米J&Jグループにおける医療用医薬品事業の名称です。日本では、1978年の設立以来、これまでヤンセンファーマ株式会社として、患者さんの治療に貢献する多くの医薬品をお届けしてきました。私たちは、アンメットニーズに基づく開発戦略のもと、注力疾患領域―がん、免疫疾患、精神・神経疾患、心・肺疾患、および眼疾患領域における学術および情報提供活動を強化しながら、私たちの薬剤を必要とする全ての患者さんが適切なタイミングでベストな治療を選択するための活動を続けています。新しいJohnson & Johnson Innovative Medicineブランドとともに、私たちは、今後も医療の未来を切り拓き、日本の患者さんに革新的な医薬品をお届けしていきます。

 

Johnson & Johnson Innovative Medicineに関する詳しい情報はwww.janssen.com/japan/をご覧ください。また、www.facebook.com/JanssenJapan/をフォローしてください。

 

【本件に関するお問合せ先】

Johnson & Johnson Innovative Medicine コミュニケーション&パブリックアフェアーズ部

E-mail: [email protected]

 


 

  1. TALVEY™ U.S. Prescribing Information.
  2. ClinicalTrials.gov Identifier NCT03399799. Accessed October 2024. https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03399799
  3. ClinicalTrials.gov Identifier NCT04634552. Accessed October 2024. https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04634552
  4. https://clinicaltrials.gov/study/NCT04773522?term=NCT04773522&rank=1 Accessed October 2024
  5. Padala SA et al. Epidemiology, Staging, and Management of Multiple Myeloma. Med Sci (Basel). 2021;9(1):3.
  6. Rajkumar SV, Kumar S. Multiple myeloma current treatment algorithms. Blood Cancer J. 2020;10(9):94.
  7. Yong K et al. Multiple myeloma: patient outcomes in real-world practice. Br J Haematol. 2016;175(2):252–264.
  8. Abdi J et al. Drug resistance in multiple myeloma: latest findings and new concepts on molecular mechanisms Oncotarget. 2013;4(12):2186–2207.
  9. American Society of Clinical Oncology. Multiple myeloma: introduction. Available at: https://www.cancer.net/cancer-types/multiple-myeloma/introduction. Last accessed: April 2024.
  10. 国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」 https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/26_mm.html#anchor1 Last accessed: October 2024
  11. American Cancer Society. Multiple myeloma: early detection, diagnosis and staging. Available at: https://www.cancer.org/content/dam/CRC/PDF/Public/8740.00.pdf. Last accessed: October 2024.