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DARZALEX FASPRO®をベースとする4剤併用療法が新たに多発性骨髄腫と診断され、造血幹細胞移植の適応とならない患者さんの微小残存病変陰性率を有意に改善

公開日: 
2024/10/16

 

※本プレスリリースは、日本国内において未承認の情報も含みます。予めご注意ください。

※本プレスリリースは、9月27日に米国本社にて発表したプレスリリースの抄訳版です。必ずしも日本の状況を反映したものではないことをご了承ください。本資料の正式言語は英語であり、その内容及び解釈については英語が優先します。本資料(英文)については、こちらをご参照ください。

 

DARZALEX FASPRO®をベースとする4剤併用療法が
新たに多発性骨髄腫と診断され、造血幹細胞移植の適応とならない患者さんの
微小残存病変陰性率を有意に改善

 

皮下注4剤併用療法による最初で唯一の試験で
微小残存病変陰性率60.9%、病勢進行又は死亡リスクの43%減少が示される

第III相CEPHEUS試験の結果が、国際骨髄腫学会(IMS)年次総会のLate Breakingで発表

 

リオデジャネイロ(2024年9月27日) – ジョンソン・エンド・ジョンソン(NYSE:JNJ)は9月27日、第III相CEPHEUS試験の結果を発表しました。本試験では、新たに多発性骨髄腫と診断された(Newly Diagnosed Multiple Myeloma: NDMM)移植非適応(Transplantation In Eligible: TIE)又は初回治療として造血幹細胞移植が適応とならない患者さんを対象に、DARZALEX FASPRO®(ダラツムマブ<遺伝子組換え>・ボルヒアルロニダーゼ アルファ<遺伝子組換え>製剤)、ボルテゾミブ、レナリドミド及びデキサメタゾン(D-VRd)の4剤併用療法を行いました。その結果、微小残存病変(Minimal Residual Disease: MRD)陰性率、無増悪生存期間(PFS)、完全奏効(CR)以上の割合において、臨床的に有意な改善を示す結果が示されました。これらの結果は、ブラジル・リオデジャネイロで開催された第21回国際骨髄腫学会(IMS)年次総会のLate-Breaking(抄録番号:OA-63)で発表されました。

 

CEPHEUS試験は、初回治療として造血幹細胞移植の適応とならないNDMM患者さんを対象に、D-VRdの4剤併用療法の有効性と安全性を、ボルテゾミブ、レナリドミド及びデキサメタゾン併用療法(VRd)と比較する、現在進行中の、多施設共同、無作為化、非盲検、第III相試験です。

 

試験の結果、D-VRd群はVRd群と比較して、MRD陰性率を含め、より深い奏効を示しました。追跡期間中央値58.7カ月において、MRD陰性率(10-5:骨髄細胞10万個中にがん細胞が検出されず)は、D-VRd群60.9%、VRd群39.4%で、(OR [オッズ比]、2.37; 95% 信頼区間 [CI]、1.58-3.55; P<0.0001)主要評価項目を達成しました。また、MRD陰性が12カ月以上持続した患者さんの割合は、D-VRd群において、VRd群の約2倍でした(48.7% vs 26.3%; P<0.0001)。さらに、PFS中央値はVRd群が52.6カ月であるのに対し、D-VRd群は未達であり1、D-VRd群はVRd群と比較し、病勢進行又は死亡リスクを43%有意に低下させたことも示されました(HR [ハザード比], 0.57; 95% 信頼区間 [CI]、 0.41-0.79; P<0.0005)。

 

メモリアル・スローン・ケタリングがんセンターでMyeloma Service局長を務める治験責任医師のSaad Z. Usmani, M.D., F.A.C.P*は、次のように述べています。「CEPHEUS試験の結果、患者さんの60%がMRD陰性を達成しています。これは多発性骨髄腫を治療する医師にとって臨床的に重要な意味を持ち、無増悪生存期間や全生存期間を含む長期的なアウトカムの改善を期待させるものです。ダラツムマブ皮下注製剤をベースとする4剤併用療法は、移植を行わない患者集団において、深く持続的な奏効と病勢進行リスクの低減を特徴とする有効性を示し、新たな治療選択肢になる可能性を裏づけています」

 

DARZALEX FASPRO®をベースとする4剤併用療法群は、VRd群と比較し、CR以上の割合が高く、奏効の深さも有意に増加していました。CR以上の割合は、VRd群の61.6%に対してD-VRd群は81.2%でした(P<0.0001)。全生存期間のデータはまだ十分に得られていません。D-VRd群の全体的な安全性プロファイルは、DARZALEX FASPRO® 及びVRdの既知の安全性プロファイルと一貫していました。両群において見られた(10%以上)グレード3又は4の血液毒性及び非血液毒性は(それぞれD-VRd群対VRd群)は、好中球減少症(44.2%、29.7%)、血小板減少症(28.4%、20.0%)、貧血(13.2%、11.8%)、末梢神経障害(8.1%、8.2%)、下痢(12.2%、9.2%)、COVID-19(11.2%、4.6%)でした1

 

Johnson & Johnson Innovative Medicineのオンコロジー領域でグローバルヘッドを務めるRobin Carson, M.D.は、次のように述べています。「PERSEUS試験に加えて今回のCEPHEUS試験の結果は、DARZALEX FASPRO®をベースとする4剤併用療法が、移植適応の可否に関わらず、あらゆる患者さんの初回治療として、標準治療となる可能性を示す新たなエビデンスと言えます。私たちは、この新たな4剤併用療法の可能性を引き続き追求し、多発性骨髄腫の患者さんのアウトカムに変革をもたらせるように尽力して参ります」

 

CEPHEUS試験について

CEPHEUS試験(NCT03652064)は、新たに多発性骨髄腫と診断され、初回治療として自家造血幹細胞移植の適応とならない患者さんを対象に、D-VRdの有効性と安全性をVRdと比較する、現在進行中の、多施設共同、無作為化、非盲検、第III相試験です。主要評価項目は、MRD陰性率(10-5)です。主な副次評価項目は、CR以上の割合、PFS、1年後のMRD陰性持続率です。本試験には、13カ国、396人の患者さんが組み入れられました。

 

PERSEUS試験について

PERSEUS試験(NCT03710603)は、スポンサーであるEuropean Myeloma Networkと共同で実施されています。本試験は、自家造血幹細胞移植適応のNDMM患者さんを対象に、D-VRdの導入、地固め療法の有効性及び安全性を、VRdと比較する、現在進行中の、無作為化、非盲検、第III相試験です。地固め療法後、患者さんはDARZALEX FASPRO®+レナリドミド併用又はレナリドミド単剤による維持療法を行いました。なお本試験は、DARZALEX FASPRO®維持療法単体での有効性を評価することを目的にデザインされたものではありません。主要評価項目はPFS、副次評価項目は、CR以上の割合、(CR以上の患者さんにおける)MRD陰性率です。患者さんの年齢中央値は、D-VRd群が61.0(32~70)歳、VRd群が59.0(31~70)歳です。本試験は欧州14カ国とオーストラリアで実施されています。

 

多発性骨髄腫について

多発性骨髄腫は、骨髄内にある形質細胞と呼ばれる白血球の一種が侵される血液がんです1。 多発性骨髄腫では、これらの形質細胞ががん化して増殖し、骨髄中の正常細胞を腫瘍に置き換えていきます2。多発性骨髄腫は血液がんの中で2番目に多いがんであり、依然として治癒が難しい疾患です3。2024年には、米国において35,000人以上が多発性骨髄腫と診断され、12,000人以上がこの疾患により亡くなると推定されています4。多発性骨髄腫の5年生存率は59.8%です5。多発性骨髄腫は無症状の場合もありますが、骨折や骨痛、赤血球減少、倦怠感、カルシウム値の上昇、腎障害又は感染症などにより受診し診断されることがあります5,6

 

DARZALEX FASPRO®について ※以下は、米国における承認状況です。

DARZALEX FASPRO®(ダラツムマブとヒアルロニダーゼの合剤)は2020年5月に米国食品医薬品局の承認を取得し、多発性骨髄腫における9つの適応症に対して承認されています。そのうちの4つが、新たに診断された移植適応又は移植非適応の患者さんにおけるフロントライン治療です1。本剤は、多発性骨髄腫患者さんの治療薬として承認されている唯一のCD38に対する皮下投与抗体薬です。DARZALEX FASPRO®は、Halozyme社のENHANZE®ドラッグデリバリー技術である遺伝子組換えヒアルロニダーゼPH20(rHuPH20)と共に製剤化されています。
2012年8月、ヤンセン・バイオテックとGenmab A/Sは、ダラツムマブを開発・製造・販売するための独占的ライセンスをヤンセンに付与する契約を世界規模で締結しました。
なおDARZALEX FASPRO®は、日本国内では「ダラキューロ®配合皮下注」名で販売されています。

 

* Saad Z. Usmani氏は、ジョンソン・エンド・ジョンソンのコンサルタントを務めていますが、メディアに対する活動についての報酬は受け取っていません。

 

Johnson & Johnson について

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、健康こそすべてだと考えています。ヘルスケアイノベーションにおける私たちの強みが、複雑な病を予防、治療、治癒し、治療をよりスマート化した、低侵襲なものに進化させ、一人ひとりの患者さんに合ったソリューションを提供することができる世界を築く力になります。Innovative MedicineとMedTechにおける専門性を生かし、将来の飛躍的な進化に向けてヘルスケアソリューションの幅広い領域でイノベーションを推し進め、人々の健康に大きなインパクトを与えていきます。

 

日本におけるJohnson & Johnson Innovative Medicine について

Johnson & Johnson Innovative Medicine は、米J&Jグループにおける医療用医薬品事業の名称です。日本では、1978年の設立以来、これまでヤンセンファーマ株式会社として、患者さんの治療に貢献する多くの医薬品をお届けしてきました。私たちは、アンメットニーズに基づく開発戦略のもと、注力疾患領域―がん、免疫疾患、精神・神経疾患、心血管疾患、肺高血圧症、および網膜疾患領域における学術および情報提供活動を強化しながら、私たちの薬剤を必要とする全ての患者さんが適切なタイミングでベストな治療を選択するための活動を続けています。新しいJohnson & Johnson Innovative Medicineブランドとともに、私たちは、今後も医療の未来を切り拓き、日本の患者さんに革新的な医薬品をお届けしていきます。

 

Johnson & Johnson Innovative Medicineに関する詳しい情報はwww.janssen.com/japan/をご覧ください。また、www.facebook.com/JanssenJapan/をフォローしてください。

 

【本件に関するお問合せ先】

Johnson & Johnson Innovative Medicine コミュニケーション&パブリックアフェアーズ部

E-mail: [email protected]

 


 

参考文献

  1. Rajkumar SV. Multiple Myeloma: 2020 Update on Diagnosis, Risk-Stratification and Management. Am J Hematol. 2020;95(5):548-5672020;95(5):548-567. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/32212178
  2. National Cancer Institute. Plasma Cell Neoplasms. Accessed July 2024. Available at: https://www.cancer.gov/types/myeloma/patient/myeloma-treatment-pdq
  3. Multiple Myeloma. City of Hope, 2022. Multiple Myeloma: Causes, Symptoms & Treatments. Accessed July 2024. Available at: https://www.cancercenter.com/cancer-types/multiple-myeloma
  4. American Cancer Society. Myeloma Cancer Statistics. Accessed July 2024. Available at: https://cancerstatisticscenter.cancer.org/types/myeloma
  5. American Cancer Society. What is Multiple Myeloma? Accessed July 2024. Available at: https://www.cancer.org/cancer/multiple-myeloma/about/what-is-multiple-my...
  6. American Cancer Society. Multiple Myeloma Early Detection, Diagnosis, and Staging. Accessed July 2024. Available at: https://www.cancer.org/cancer/types/multiple-myeloma/detection-diagnosis...