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トレムフィア®(グセルクマブ)の第2相臨床試験の中間解析結果で、中等症から重症の活動期クローン病患者さんの臨床的・内視鏡的改善を達成

公開日: 
2020/10/13

本資料は、2020年10月12日(米国時間)に、米国ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセン ファーマシューティカル カンパニーズが発表したプレスリリースを日本語に翻訳し、皆さまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先します。本資料全文(英文)は、こちらをご参照下さい。なお、本文中には日本未承認適応症に関する情報が含まれています。

 

ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ

 

第28回欧州消化器病(UEG)週間(2020年、バーチャル開催)で
口頭発表されたGALAXI 1試験の中間解析
 
中等症から重症の活動期クローン病を対象としてトレムフィアを評価した初のデータ

 

ペンシルベニア州スプリングハウス(2020年10月12日)ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセン ファーマシューティカル カンパニーズ(以下、ヤンセン)は12日、GALAXI 1試験における第2相臨床試験の中間解析データを発表しました。この12週時のデータから、既存治療および/または生物学的製剤で効果不十分もしくは忍容性を示さなかった中等症から重症の活動期クローン病(CD)成人患者さんにおいて、トレムフィア®(グセルクマブ)が有効性を示したことが明らかになりました1。トレムフィアは12週目に、主な臨床的及び内視鏡的評価項目においてプラセボと比較して有意に大きな改善を示し、安全性プロファイルは承認済みの適応症のものと一致していました1。現在、米国においてトレムフィアはCDの治療に対して承認されていません2。 この新しいデータは12日、バーチャル開催中の第28回欧州消化器病(UEG)週間の年次会議で、口頭発表(抄録OP089)されました1

 

「クローン病の治療は実質的に進歩してきましたが、現在承認されている治療法のいずれによっても症状に改善が見られない患者さんがいます」と、治験責任医師であるカリフォルニア大学サンディエゴ校医学部教授、ウィリアムJ.サンドボーン医師(消化器内科長)は述べています。同氏は、UEG週間においてバーチャルで口頭発表を行い、「この初期データに勇気づけられました。このデータは、トレムフィアの3つの異なる投与群のいずれにおいても、クローン病の主な臨床的及び内視鏡的な評価項目にて有意な改善が認められたことを示しています。」と述べました。 GALAXI 1試験では、CDを対象に、プラセボとの比較でトレムフィアの有効性と安全性を評価しました。中間解析では、登録した最初の250例における12週目までの結果が報告されました。患者さんの約半数は生物学的製剤による治療で効果が不十分もしくは忍容性を示さず、ベースライン時の疾患特性は、中等症から重症の活動期CDと一致していました(クローン病活動指数[CDAI]、平均306.6;Simple Endoscopic Score for Crohn's Disease[SES-CD]、中央値11.0)。トレムフィアを 0、4、および8週目に、それぞれ200、600、または1200 mg静脈内(IV)投与する群、ウステキヌマブを0週目に約6 mg/kgでIV投与し、8週目に90 mgで皮下(SC)投与する群、プラセボ群を含む、5つの投与群に患者さんを均等に無作為割付しました1

 

12週目には、各トレムフィア群(200、600、または1200 mgのIV投与)で、プラセボ群と比較して、CDAIのベースラインからの有意な低下が認められました(最小二乗[LS]平均:-36.0に対して、それぞれ-154.1、-144.3、-149.5;いずれもp<0.001)。各トレムフィア群では、プラセボ群と比較して有意に高い割合で臨床的寛解が得られ(CDAI<150)、15.7%に対して、それぞれ54.0%、56.0%、50.0%(p<0.001)でした。既存治療で効果不十分もしくは忍容性を示さなかった患者さんのうち、トレムフィア併合群では61.6%、プラセボ群では18.5%が12週目に臨床的寛解を達成しました。また、生物学的製剤による治療で効果不十分もしくは忍容性を示さなかった患者さんにおいては、12週目にトレムフィア併合群で45.5%、プラセボ群で12.5%が臨床的寛解を達成しました1
さらに、12週目にトレムフィア群では、プラセボ群と比較して、クリニカルレスポンス(p<0.001)、患者報告アウトカム(PRO)-2寛解(p<0.001)、クリニカルバイオマーカーレスポンス(p<0.001)、内視鏡的レスポンス(p<0.001)を達成した患者さんの割合が有意に高くなりました。内視鏡的治癒は、長期的な疾病管理にとって重要な指標であり、寛解導入治療のわずか12週間後に内視鏡的レスポンスを達成した患者さんは、プラセボ群では11.8%であったのに対し、トレムフィア併合群では37.3%でした(p<0.001)1

 

「現在進行中の治験の結果が待たれますが、これまでに利用可能な治療で効果不十分か忍容性を示さなかった患者さんを含む、中等症から重症の活動期クローン病の患者さんにとって、今回の結果は、トレムフィアが新たな治療選択肢として重要な役割を果たす可能性があることを示しています」とヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメント社のバイスプレジデント兼消化器病学疾患領域リーダーであるヤン・ウェカンプ医学博士は述べています。「さらなる研究が必要ですが、今回のデータと、患者さんのクローン病の症状を改善し、さらに基礎疾患の進行プロセスに介入するといった選択的IL-23阻害剤の潜在的な役割に勇気づけられています。」

 

トレムフィアの安全性プロファイルは、承認済みの適応症を対象としたこれまでの臨床試験で確立されたものと一致していました。12週目までに認められた有害事象(AE)は、治療群とプラセボ群とで概ね同程度でした。トレムフィア 200、600、1200 mg IV群およびプラセボ群では、重篤なAEがそれぞれ4%、4%、2%、4%で発現し、重篤な感染症がそれぞれ2%、0%、0%、0%で発現しました。トレムフィア群では死亡例は報告されておらず、トレムフィア群で結核、重篤な過敏症反応、または悪性腫瘍が発現した患者さんはいませんでした1

 

GALAXI 1試験について1,3

GALAXI 1は、既存の治療薬(コルチコステロイド、免疫抑制剤)および/または生物学的製剤(TNF拮抗薬、ベドリズマブ)で効果不十分か忍容性を示さなかった中等症から重症の活動期クローン病患者さんを対象に、トレムフィア®(グゼルクマブ)の有効性と安全性を評価する二重盲検、プラセボ対照、多施設共同第2相用量設定試験です。患者さんは最長3年間治療を受けます。
12週目の中間解析では、トレムフィア群とプラセボ群との比較により、ベースラインからのCDAIスコアの変化、臨床的寛解(CDAI<150)、クリニカルレスポンス(CDAIのベースラインからの減少が≧100またはCDAI<150)、PRO-2寛解(腹痛の平均1日スコア≦1および平均1日排便回数スコア≦3)、クリニカルバイオマーカーレスポンス(クリニカルレスポンスの達成に加えてC反応性タンパク質または便中カルプロテクチンのベースラインからの減少が≧50%)、内視鏡的レスポンス(SES-CDのベースラインからの改善が≧50%)、および安全性といった項目を評価しました。参照群であるウステキヌマブ群の有効性と安全性もプラセボ群との比較で評価しました。

 

クローン病(CD)について

CDは炎症性腸疾患の2つの主要な形態の1つで、米国では推定300万人の患者さんがいます4。CDは、原因不明の胃腸管の慢性炎症性疾患ですが、免疫系の異常に関連している可能性があり、遺伝的素因、食事、またはその他の環境要因によって引き起こされることがあります5。CDの症状はさまざまですが、腹痛や圧痛、頻繁な下痢、直腸出血、体重減少、発熱などがあります5,6。現在、CDを根治する治療法はありません7

 

トレムフィア®(グセルクマブ)について

ヤンセンが開発したトレムフィア®は、インターロイキン(IL)-23のp19サブユニットに選択的に結合し、IL-23受容体との相互作用を阻害するヒト型モノクローナル抗体です2。トレムフィアは、注射剤や錠剤の服用(全身療法)または光線療法(紫外線を用いた治療)が有効な可能性のある中等症から重症の尋常性乾癬の成人患者さんの治療薬として、米国、カナダ、EU、日本をはじめとする世界各国で承認されています2。また、米国、カナダ、日本、ブラジル、エクアドルでは、関節症性乾癬の成人患者さんの治療薬としても承認されています。IL-23は、乾癬などの免疫介在性炎症性疾患の病態形成に重要な役割を果たしています8。トレムフィアは、1回100 mg を初回、4週後、以降8週間隔で皮下注射として投与されます2

ジョンソン・エンド・ジョンソンの医薬品部門であるヤンセン ファーマシューティカル カンパニーズは、トレムフィア®の全世界での独占販売権を有しています。

 

安全性情報について

グセルクマブの安全性に関する情報は、プレスリリース原文(英語)を参照ください。
https://www.janssen.com/tremfya-guselkumab-induces-clinical-and-endoscop...

 

参考文献

  1. Sandborn, W, et al. The Efficacy and Safety of Guselkumab Induction Therapy in Patients with Moderately to Severely Active Crohn’s Disease: Week 12 Interim Analyses from the Phase 2 GALAXI 1 Study (Abstract OP089). Presented at the UEGW Virtual 2020 Congress October 11—13.
  2. Food and Drug Administration. TREMFYA Prescribing Information. 2017. Available at: https://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2017/761061s000lbl.pdf. Accessed September 14, 2020.
  3. Clinicaltrials.gov. A Study of the Efficacy and Safety of Guselkumab in Participants With Moderately to Severely Active Crohn's Disease (GALAXI). Identifier: NCT03466411. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/record/NCT03466411. Accessed August 2020.
  4. Crohn’s & Colitis Foundation. Overview of Crohn’s Disease. Available at: https://www.crohnscolitisfoundation.org/what-is-crohns-disease/overview. Accessed September 14, 2020.
  5. Crohn’s and Colitis Foundation. Causes of Crohn’s disease. Available at: https://www.crohnscolitisfoundation.org/what-is-crohns-disease/causes. Accessed October 2020.
  6. Crohn’s and Colitis Foundation. Overview of Crohn’s disease. Available at: https://www.crohnscolitisfoundation.org/what-is-crohns-disease/overview. Accessed October 2020.
  7. Mayo Clinic. Crohn’s disease. Available at https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/crohns-disease/symptoms-c.... Accessed October 2020.
  8. Benson JM, et al. Discovery and Mechanism of Ustekinumab. MAbs 2011 3:535.

 

ヤンセンについて

ヤンセンが目指すのは、病が過去のものになる未来をつくることです。治療が困難な病を過去のものとするために、科学の力で病に打ち克ち、画期的な発想力で多くの人々に薬を届け、真心を持って癒し、希望をお届けします。私たちはがん、免疫疾患、精神・神経疾患、ワクチン・感染症、代謝・循環器疾患、肺高血圧症の分野で貢献ができると考え、注力しています。ヤンセンに関する詳しい情報はwww.janssen.com/japan/をご覧ください。
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ヤンセンファーマ株式会社は、ジョンソン・エンド・ジョンソンの医薬品部門であるヤンセンファーマグループの一員です。

 

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