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抗HIV薬「シムツーザ®配合錠」新発売のお知らせ

公開日: 
2019/07/26

ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:クリス・フウリガン、以下「ヤンセン」)は本日、抗HIV薬「シムツーザ®配合錠」(一般名:ダルナビル エタノール付加物/コビシスタット/エムトリシタビン/テノホビル アラフェナミドフマル酸塩、以下「シムツーザ」)について、成人および小児(12 歳以上かつ体重40kg以上)を対象とし、HIV-1 感染症を効能・効果として販売を開始しました。

 

シムツーザは、ダルナビル(DRV)として800 mg、コビシスタット(COBI)150 mg、エムトリシタビン(FTC)200 mgおよびテノホビル アラフェナミド(TAF)として10 mgの4成分を固定用量で配合したフィルムコーティング錠です。日本の抗HIV 治療のガイドライン1で推奨されているレジメンの有効成分を1日1回1錠で内服できる固定用量配合錠の中で、キードラッグであるプロテアーゼ阻害剤を国内で初めて配合した製剤です。1日1回1錠での服薬は、複数の薬剤を複数回服薬する場合と比べて、患者さんのアドヒアランスや治療満足度を向上させることが報告されています2,3,4,5

 

ヤンセンの免疫・感染症事業本部 本部長である濱田いずみは、次のように述べています。「ヤンセンは、HIV感染患者さんの治療の選択肢を広げることに約25年に渡って尽力しており、シムツーザ は、ヤンセンが日本に導入した7剤目の抗HIV薬です。HIV感染症は生涯にわたる治療が必要となるため、シムツーザによって治療が簡素化され、服薬の負担を軽減し、服薬アドヒアランスが改善されることを期待しています。」

 

ヤンセンは今後も、HIVの領域において新たな治療選択肢を提供することで、未だ満たされない医療ニーズに応え、HIV感染患者さんのQOL向上に尽力していきます。

 

「シムツーザ®配合錠」製品概要

 製品名    : シムツーザ®配合錠

 一般名    : ダルナビル エタノール付加物/コビシスタット/エムトリシタビン/テノホビル アラフェナミドフマル酸塩

 効能・効果  : HIV-1 感染症

 用法・用量  : 通常、成人及び12歳以上かつ体重40kg以上の小児には、1回1錠(ダルナビルとして800mg、コビシスタットとして150mg、エムトリシタビンとして200mg及びテノホビル アラフェナミドとして10mgを含有)を1日1回食事中又は食直後に経口投与する。

 製造販売承認日: 2019年6月18日

 薬価基準収載日: 2019年7月3日

 発売日    : 2019年7月26日

 薬 価    : 1錠 4,751.00円

 製造販売元  : ヤンセンファーマ株式会社

 

HIV(ヒト免疫不全ウイルス) 感染症について

HIV感染症は、公衆衛生上極めて重要な、生命を脅かす重篤疾患であり、2017 年に全世界で約3,690 万人が罹患していると報告されています6。一方日本では、新規のHIV 感染および後天性免疫不全症候群(AIDS)患者として年間約1,400 人が報告されており、2017 年の累計患者数は約2 万9000人と報告されています7

 

HIV感染症の標準治療について

HIV 感染症の標準治療は、複数の抗HIV 薬を併用し、ウイルスの複製抑制、CD4陽性リンパ球数の増加および疾患進行の抑制を目指す、抗レトロウイルス療法です。日本の抗HIV 治療のガイドライン1では、HIV 感染症の患者さんに対する推奨レジメンまたは代替レジメンは、バックボーン(キードラッグを補足しウイルス抑制効果を高める役割を持つ薬剤)である核酸系逆転写酵素阻害薬2 剤に加えて、1剤のキードラッグ(HIVを抑制する効果がより強力な薬剤)を3 つの薬剤クラス(インテグラーゼ阻害剤、非核酸系逆転写酵素阻害剤またはプロテアーゼ阻害剤)から選択して併用する抗レトロウイルス療法とされています。

 

新規薬剤の登場とそれらの併用治療により、ウイルス複製の抑制が可能となり、HIV感染患者さんの生命予後は著しく改善されました。しかし、現在でも薬物治療のみではHIV感染患者さんからウイルスを完全に排除することはできず、生涯治療を継続する必要があります。

 

HIV感染症の治療は長期間に渡るため、患者さんが積極的に治療方針の決定に参加して治療を受けることや、服薬アドヒアランスの向上が重要です。日本の抗HIV 治療のガイドライン1では「服薬率を維持するためには、1日1回投与の処方が有利であり、今後新規に治療を開始する症例には積極的に選択すべき」としています。また、HIV 治療のメタアナリシスにおいて、1日に内服する錠数が少ないほど、服薬アドヒアランスとウイルス学的抑制率が高いことも示されています8

 

参考文献

  1. 平成30 年度厚生労働行政推進調査事業費補助金エイズ対策政策研究事業 HIV 感染症及びその合併症の課題を克服する研究班. 抗HIV 治療ガイドライン. 2019 年3 月.
  2. Jayaweera D, Dejesus E, Nguyen KL, et al. Virologic suppression, treatment adherence, and improved quality of life on a once-daily efavirenz-based regimen in treatment naïve HIV-1 infected patients over 96 weeks. HIV Clin Trials. 2009;10(6):375-384.
  3. Maggiolo F, Migliorino M, Maserati R, et al. Once-a-day treatment for HIV infection: Final 48-week results. 8th Conference on Retroviruses and Opportunistic Infections; 2001 February 4-8; Chicago, IL.Abstract 320.
  4. Viciana P, Rubio R, Ribera E, et al. Investigadores del Estudio CUVA. Longitudinal study on adherence,treatment satisfaction, and effectiveness of once-daily versus twice-daily antiretroviral therapy in a Spanishcohort of HIV-infected patients (CUVA study). Enferm Infecc Microbiol Clin. 2008;26(3):127-34
  5. Sutton SS, et al, Single- versus multiple-tablet HIV regimens: adherence and hospitalization risks. Am J Manag Care. 2016 Apr;22(4):242-8.
  6. UNAIDS [homepage on the Internet]. Geneva: Joint United Nations Programme on HIV/AIDS (UNAIDS). AIDS DATA.
    Available from: http://www.unaids.org/en/resources/aids_data
  7. AIDS Prevention Information Network [homepage on the Internet].
    東京: 公益財団法人 エイズ予防財団. エイズ動向委員会報告 2018 年.
    Available from: http://api-net.jfap.or.jp/status/2018/1803/20180316_HYO-02.pdf
  8. Nachega JB, Parienti JJ, Uthman OA, et al. Lower pill burden and once-daily antiretroviral treatment regimens for HIV infection: A meta-analysis of randomized controlled trials. Clin Infect Dis. 2014 May; 58(9):1297-307.

 

ヤンセンについて

ヤンセンが目指すのは、病が過去のものになる未来をつくることです。
治療が困難な病を過去のものとするために、科学の力で病に打ち克ち、画期的な発想力で多くの人々に薬を届け、真心を持って癒し希望を与えます。私たちはがん、免疫疾患、精神・神経疾患、ワクチン・感染症、代謝・循環器疾患、肺高血圧症の分野で貢献ができると考え、注力しています。
ヤンセンに関する詳しい情報はwww.janssen.com/japan/をご覧ください。
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ヤンセンファーマ株式会社は、ジョンソン・エンド・ジョンソンの医薬品部門であるヤンセンファーマグループの一員です。

 

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ヤンセンファーマ株式会社 コミュニケーション&パブリックアフェアーズ部 

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