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中等症から重症の潰瘍性大腸炎成人患者においてウステキヌマブの単回投与による臨床的寛解およびクリニカルレスポンス導入を第3相試験の新データが裏付け

公開日: 
2018/10/23

本資料は、米国ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセン社が2018年10月9日(米国時間)に発表したプレスリリースの一部を日本語に翻訳し、10月23日、皆さまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先します。本資料全文(英文)は、https://www.janssen.com/news/news-releasesをご参照下さい。なお、本文中には日本未承認適応症に関する情報が含まれています。

 

ヤンセン、米国消化器病学会年次学術集会2018の総会で
第3相試験(UNIFI試験)における8週間の寛解導入療法データを発表

 

ペンシルベニア州フィラデルフィア(2018年10月9日) – ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセン ファーマシューティカル カンパニーズ(以下、ヤンセン)は、ウステキヌマブの単回静脈内投与が、従来療法もしくは生物学的療法で十分な効果を得られなかった、または忍容性を示さなかった中等症から重症の潰瘍性大腸炎の成人患者に対し、臨床的寛解およびクリニカルレスポンスの導入をもたらすことを示す新たなデータを発表しました。この結果は、米国消化器病学会(ACG)年次学術集会2018のLate Breaking Abstract Plenaryにおいて発表されました。

 

第3相UNIFI試験の導入期間に得られた結果では、ウステキヌマブの単回静脈内投与の2つの投与群において、8週目で臨床的寛解に至った潰瘍性大腸炎患者の割合がプラセボ群と比べ有意に高かったことが示されました。8週目のウステキヌマブ投与群はプラセボ投与群と比べ、クリニカルレスポンスを示した患者の割合と内視鏡的治癒率を含む主な副次評価項目に加え、健康関連QOLの改善も有意に高い結果でした。試験参加者の約50%は、抗TNFとベドリズマブのいずれか、または両方の生物学的療法の効果が不十分とされ、17%が十分な反応を示さない、または忍容性を示さない患者でした。

 

「潰瘍性大腸炎は複雑な免疫疾患であり、潰瘍性大腸炎患者の半数以上が現在利用できる従来療法または生物学的療法では寛解を得られません」と治験責任医師で、マウント・サイナイ医科大学アイカーン医学部Dr. Burrill B. Crohn医学部教授、兼Dr. Henry D. Janowitz消化器病学科チーフのBruce E. Sands医師(MD)は述べています。「長年の研究を通じて詳細な安全性プロファイルが確認され、他の免疫疾患でも使用されているウステキヌマブにおいて、今回8週間の導入期間中に大幅な寛解率が観察されたことは、ウステキヌマブが潰瘍性大腸炎に対しても効果的な治療薬として有望であることを示唆しています。」

 

第3相UNIFI試験に参加した患者は0週目に1:1:1にランダム化され、プラセボ、ウステキヌマブ130mg、またはウステキヌマブ約6mg/kg(体重層別投与:55kg以下の患者には260 mgを投与、55kg超から85kg以下の患者には390mgを投与、85kg超の患者には520mgを投与)を単回静脈内投与されました。8週目に、患者(n=961)の臨床的寛解、内視鏡的治癒、クリニカルレスポンス、ベースラインからのIBDQスコアの変化、および粘膜治癒(内視鏡的治癒と組織学的治癒の両方を含む評価項目)について評価が行われました。

 

また、ウステキヌマブの両投与群において、IBD患者の疾患特異的QOL尺度(IBDQ)、炎症性腸疾患患者の健康関連QOL尺度に加え、C反応性タンパク質(CRP)、糞便中ラクトフェリン、糞便中カルプロテクチン等の炎症マーカーが統計的に有意に改善しました。

 

8週間を通じて報告された有害事象(AE)、重篤なAE、および感染症(重篤な感染症を含む)は、ウステキヌマブ投与群とプラセボ投与群で同様の割合でした。悪性腫瘍、日和見感染症、または結核は8週間を通じて報告されませんでした。8週目までに、肝硬変または門脈圧亢進症の既往歴がない約6mg/kg投与群の患者1例が、食道静脈瘤出血により死亡したことが報告されました。

 

「ウステキヌマブは、IL-12およびIL-23サイトカインを標的として初めて承認された生物学的製剤で、これらのサイトカインは潰瘍性大腸炎のような免疫介在性疾患において役割を担っていると考えられています」とヤンセン・リサーチ&ディベロップメントの臨床開発部バイスプレジデントであるPhilippe Szapary(MD/MSCE)は述べました。「第3相UNIFI試験で得られたこれらの導入療法データは、潰瘍性大腸炎治療における今回の治療法の可能性を裏付けており、今後、潰瘍性大腸炎患者にとって効果的で安全な新たな治療選択につながる可能性があります。」

 

ヤンセンは本UNIFI試験のデータに加え、ウステキヌマブの中等症から重症のクローン病成人患者を対象とした治療であるIM-UNITI非盲検長期投与試験(LTE)の結果についても発表を行いました。これには、免疫抑制剤併用の有無と合わせたウステキヌマブの2年間の長期有効性に関する口頭発表も含まれます。ポスター発表では、3年間のウステキヌマブ治療の長期有効性と安全性についても発表しました。

 

なお、今回示されたウステキヌマブの導入療法データは、11月22日に京都で開催される第9回日本炎症性腸疾患学会学術集会においても発表される予定です。

 

UNIFI試験について

UNIFI試験は、従来療法(コルチコステロイド、免疫調節剤)もしくは既存の生物学的療法(複数のTNF阻害剤またはベトリズマブ)で十分な反応を得られなかった、または忍容性を示さなかった中等症から重症の潰瘍性大腸炎の成人患者に対し、ウステキヌマブを寛解導入投与および寛解維持投与する場合の安全性と有効性を評価するためにデザインされた第3相試験です。寛解導入試験と寛解維持試験はいずれも、ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間多施設共同試験です。寛解導入試験は各参加者に対し8週間以上継続しました。寛解導入試験でクリニカルレスポンスを達成した参加者を寛解維持試験の適格者としました。寛解維持試験は44週間継続しました。寛解導入試験の主要評価項目は8週目の臨床的寛解です。また、寛解維持試験の主要評価項目は、ウステキヌマブの単回静脈内投与によりクリニカルレスポンスを達成した患者を対象とした44週目の臨床的寛解です。寛解維持試験の完了後、適格な参加者に対し長期的な投与をさらに3年間実施する予定です。

 

潰瘍性大腸炎について

全世界で500万人以上がクローン病および潰瘍性大腸炎(IBDと総称されます)を患っています。米国では約90万7000人が潰瘍性大腸炎を患っており、新たに診断される患者は毎年3万8000人に上ります1。潰瘍性大腸炎は大腸の慢性疾患の一つで、結腸とも呼ばれる部分の内壁が炎症を起こし微小な開放性のびらん(潰瘍)ができることで膿や粘液が排出されます。身体の免疫機構の異常応答が発症につながっています。症状はさまざまですが、軟便、急な排便の増加、持続性の下痢、腹痛、血便、食欲低下、体重減少、倦怠感などを伴います2

 

ウステキヌマブについて

ウステキヌマブは、ヒトIL-12およびIL-23の拮抗薬であり、米国では、1) 光線療法または全身療法の対象となる中等症から重症の尋常性乾癬を有する成人および小児12歳以上、2) 活動性の関節症性乾癬を有する成人(18歳以上)で、単剤療法またはメトトレキサート(MTX)との併用療法の対象となる患者、3) 免疫調節剤もしくはコルチコステロイドで効果を得られなかったか忍容性を示さなかった中等症から重症の活動性クローン病を有する成人(18歳以上)、または、他の治療薬で十分な効果を得られなかったか忍容性を示さなかった患者で、抗TNF療法で効果を得られなかったか忍容性を示さなかった中等症から重症の活動性クローン病を有する成人(18歳以上)の治療薬として承認されています。

ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンは、世界中でウステキヌマブを独占的に販売する権利を保持しています。

 

安全性情報について

ウステキヌマブの安全性に関する情報は、プレスリリース原文(英語)を参照ください。

https://www.janssen.com/new-phase-3-data-show-single-dose-stelarar-ustekinumab-induces-clinical-remission-and-response

 

参考文献

1. World IBD Day. Home. Available at http://www.worldibdday.org/index.html.
Accessed September 11, 2018.

2. Crohn’s & Colitis Foundation of America. What is Ulcerative Colitis? Available at http://www.crohnscolitisfoundation.org/what-are-crohns-and-colitis/what-....
Accessed September 11, 2018.

 

ヤンセンについて

ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンは、病気のない世界を実現するために日々努力しています。今までにない、より良い方法で疾患を予防・撲滅・治療・治癒し、人々の命に貢献することが私たちの望みです。そして、常に患者さんのことを考え、最も有望なサイエンスを追及しています。私たちヤンセンは、人々の希望と命を明日につなぐため、世界中とコラボレーションしています。

さらに詳しい情報はwww.janssen.com/japanをご覧ください。

 

【本件に関するお問合せ先】

 ヤンセンファーマ株式会社 コミュニケーション&パブリックアフェアーズ部

TEL:03-4411-5046   FAX: 03-4411-5050@ E-mail: [email protected]