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抗HIV化合物の忍容性と治療簡略化に焦点を当てたデータを発表 ‐新しいHIVデータ、EACS 2011で発表

公開日: 
2011/10/30

 
 ご参考資料:
当資料は、ヤンセンファーマが2011年10月13日(現地時間)に発表した英文プレスリリース抜粋を翻訳版として、報道関係者の皆様にご提供させていただくものです。従いまして、日本の状況を必ずしも反映したものではないことと、正式言語が英語であるため、内容については英文リリースが優先されます。
英文リリースについては下記URLをご参照ください。
http://www.jnj.com/connect/news/all/janssen-data-focus-on-tolerability-and-treatment-simplification-in-hiv-compounds

 

ベオグラード(セルビア)2011年10月13日-ヤンセンファーマシューティカル社(以下「ヤンセン」)のひとつであるティボテック・ファーマスーティカルズ社は、第13回欧州AIDS会議(EACS:The 13th annual European AIDS Conference)で、HIV治療薬にかかわる自社製品にかかわる新しいデータを発表しました。このことは、あらゆる病期にあるHIV患者の治療の改善につなげるために、新しい治療の選択肢の可能性をひろげるという、製品開発に対する企業姿勢を示しています。データの主な内容は次のとおりです。

 

・PREZISTA®(darunavir)による単独療法を144週にわたり行ったところ、遺伝子型耐性は見られませんでした。これは、単独療法と薬剤クラス減少レジメンが実現可能であることを示唆する結果となりました。(注1)
*日本でのダルナビル錠用法・容量:ダルナビル錠300㎎:成人にはダルナビルとして1回600㎎とリトナビル1回100㎎をそれぞれ1日2回食事中または食直後に併用投与する。投与に際しては、必ず他の抗HIV薬と併用すること。

 

EACSで発表の主要データ
PREZISTA®Darunavirの144週単独療法耐性データ(注1)

MONET治験から得たデータにもとづいて144週解析を実施したところ、治験中にウイルス学的失敗を経験した患者においてdarunavirに対する表現型耐性の発現が見られませんでした(HIV RNA > 50 copies/mL, n=54)。これらの患者にプロテアーゼ阻害剤耐性は検出されませんでした。このことは、darunavir 単独療法でウイルス学的失敗を経験した後も、プロテアーゼ阻害剤を用いた併用療法を現実的な治療オプションとして実施できる可能性があることを意味しています。成人HIV感染者に対する管理と治療の指針を定めた欧州2009 EACS臨床ガイドラインは、単独療法がNRTI耐性患者にとって、また治療簡素化の観点からも重要な選択肢であると述べています。(注2)MONET治験は、ベースラインHIV RNA <50 copies/mLの患者256例を144週にわたって単独療法か2種類のNRTIと併用投与のいずれかで治療しdarunavirの有効性を評価しました。一次解析で得られたデータは2011年7月にローマで開催された第6回国際AIDS学会で報告されました。欧米では現在darunavirの単独療法での使用は承認されていません。darunavirは現在、ritonavirをはじめとするARV剤との併用で承認されています。

EACSで発表予定の追加データは、darunavir単独療法と144週間の標準的併用療法のコストを比較分析した英国での研究結果です。英国で公表されている価格を用いた限りでは、この比較分析の結果、MONET治験参加基準を満たした20,000人のHIV-1感染者で、DRV/r 単独療法に切り替えたことにより、3年間のHIV治療費を年間4億1200万ポンドから2億4800万ポンドに引き下げることができました(標準的な併用療法を受けている推定約50,000人のHIV患者のうちMONET治験参加基準を満たしているHIV患者は20,000人です)(注2)。

ヤンセン感染疾患部門グローバルヘッド、ウィム・パリス(Wim Parys)医師は「私たちは、HIV治療の前進に取り組んでいることを非常に誇りに思っています。darunavirに対するCHMPからの最近の肯定的意見、そしてそれに続くEACSでのデータ発表は、効果を損なうことなく利便性、忍容性を改善し、最終的にはアドヒアランスを高めようと努力してきた私たちの強い熱意の表れでもあります。私たちは、この悲惨な疾患とともに生きる人々の健康と生活を改善すべく今後も努力し傾注していきます」と述べています。

 

ティボテック・ファーマスーティカルズ社について
ティボテック・ファーマスーティカルズ社は、ヤンセンファーマシューティカル社の一社で、世界的な製薬・研究開発企業です。同社の主な研究開発施設はベルギーのベーアセにあり、ニュージャージー州タイタスビル、アイルランドのコーク市にオフィスを構えています。ティボテック社は、革新的なHIV/AIDS治療薬とC型肝炎治療薬、そしてアンメットメディカルニーズがほとんど満たされていない疾患の抗感染薬の発見と開発とを専門としています。

我々ヤンセンは、現代においてもっとも重要な「いまだ満たされない医療ニーズ」への対応と解決に力を注いでいます。これには、がん、免疫疾患、中枢神経疾患、疼痛、感染症、代謝疾患が含まれます。患者さんへの貢献という強い意思に基づき、革新的な製品、サービスを開発提供し、健康問題の解決に努め、世界中のひとびとを支援しています。ヤンセンファーマ株式会社は、ヤンセンファーマシューティカル・グループのひとつです。

 

 

参考文献
1. A Hill, F Pulido, J Arribas, et al.「ヌクレオシド類似体の有無にかかわらず、darunavir/ritonavirで3年の治療後、遺伝子型抵抗の変化を示す証拠は見られない:MONET治験の最終144週の解析」。ポスターPE5.3/1が、2011年10月12日‐15日にセルビアで開催される第13回欧州AIDS会議(EACS)で掲示されます。
2. B Gazzard, S Curtis, A Anceau, A Hill et al.「英国での抗レトロウイルス薬価を用いたdarunavir/ritonavir単独療法MONET治験の3年間にわたる費用対有効性解析」ポスターPE10.4/4が、2011年10月12日‐15日にセルビアで開催される第13回欧州AIDS会議(EACS)で掲示されます。