ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都、社長:トゥーン・オーヴェルステンズ、以下「ヤンセンファーマ」)ならびにヤンセン・ファーマスーティカ(本社:ベルギー、社長:トム・ヘイマン、以下「ベルギー・ヤンセン社」)は3月31日付で、武田薬品工業株式会社(本社:大阪市、社長:長谷川 閑史、以下「武田薬品」)との間で、ヤンセンファーマがアルツハイマー型認知症の治療薬として開発中のR113675(一般名:臭化水素酸ガランタミン、以下「ガランタミン」)について、日本国内における共同販売契約を締結しましたのでお知らせいたします。
ガランタミンは、アルツハイマー型認知症の治療薬としてベルギー・ヤンセン社が海外で開発を進めてきた薬剤で、日本ではヤンセンファーマが国内における臨床試験を実施し、本年2月に厚生労働省に製造販売承認申請を提出しました註)。今回の契約により、同薬の承認取得後、ヤンセンファーマと武田薬品の両社は同一販売名で共同販売を実施する予定です。
ヤンセンファーマのトゥーン・オーヴェルステンズ社長は次のように述べています。「今回、ガランタミンの国内での承認取得後の共同販売につき武田薬品と合意したことを大変喜ばしく思います。高齢化の進む日本において、治療オプションの充実が求められるアルツハイマー型認知症は、大きなアンメット・メディカルニーズの残された領域であり、ヤンセンはこの分野への注力を今後とも継続していきます。本剤の共同販売を通じて、アルツハイマー型認知症の新たな治療選択肢の一つを、より多くの患者さん、ご家族、医療関係者のみなさんにご提供していきたいと考えています。」
ガランタミンについて
ガランタミンはアセチルコリンエステラーゼ阻害作用に加えて、ニコチン性アセチルコリン受容体に対する増強作用によって、脳内のアセチルコリンの濃度を高め、神経伝達に影響を与えます。2000年に欧州で承認されて以降、今日まで世界70以上の国・地域で発売されており、海外の主要な治療ガイドラインにおいては「軽度から中等度のアルツハイマー型認知症」に対する標準的治療薬のひとつに位置付けられています。
註)ベルギー・ヤンセン社はSynaptec Inc. より日本におけるガランタミンのライセンスを取得しています。