米ジョンソン・エンド・ジョンソンの医療用医薬品日本法人、ヤンセンファーマ株式会社(東京都千代田区、社長:関口 康)は、“中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛”を適応症とする、経皮吸収型持続性癌疼痛治療剤「デュロテップ® MTパッチ」(一般名:フェンタニル)を本日発売いたします。
「デュロテップ® MTパッチ」は、痛みをやわらげる成分が皮膚を通して少しずつ体内に浸透し、1回の貼付で痛みをやわらげる効果が3日間持続する「デュロテップ®パッチ」(2001年10月承認、以下リザーバー製剤)に製剤的な変更を行った改良製剤です。
本剤は、薬物貯蔵層中に有効成分フェンタニルを含むゲルが封入されているリザーバー製剤とは異なり、フェンタニルを粘着層に溶解させた薄い半透明フィルム状の経皮吸収型製剤です。
本剤では、誤って製剤を切断した際も薬液が流出する懸念がないため、安全性の向上が期待できると同時に、その薄くてしなやかな製剤形状によって貼り心地の向上も図られています。また、リザーバー製剤の最小規格2.5mg(25μg/hr)の半量に相当する2.1mg(12.5μg/hr)が追加されたことや、新たにモルヒネ製剤以外のオピオイドからの切り替えが可能となったこと等により、より少量のオピオイド鎮痛剤からの切り替えと細やかな用量調整、患者さんの状況に応じた投与薬剤のより柔軟な選択が可能となりました。「デュロテップ®MTパッチ」の主たる特長は次の通りです。
≪デュロテップ®MTパッチの特長 ≫
1. 最小規格としての2.1mg(12.5μg/hr)製剤の追加により用量調整が容易
2. 小さく、薄く、しなやかで装着感が改善
3. ライナーが剥がしやすくなり、貼り替え作業がより簡便
4. 用法・用量において、モルヒネ以外のオピオイド製剤製剤からの切り替えが可能
デュロテップ®MTパッチは癌性疼痛を含む慢性疼痛の治療剤として、2004年にドイツで承認されて以降、世界の69の国、および地域で承認されています。(2008年3月時点)
当社では、本剤ががん患者さんを少しでも早く苦痛から解放するとともに、ご家族とともに「自分らしい」日常生活を送っていただくための一助となることを切望しております。
≪デュロテップ® MTパッチの概要 ≫
【承認取得日】
2008年3月19日
【薬価収載日】
2008年6月20日
【発売日】
2008年7月7日
【販売名/薬価】
デュロテップ®MTパッチ2.1mg / 1,926.20円
デュロテップ®MTパッチ4.2mg / 3,467.80円
デュロテップ®MTパッチ8.4mg / 6,538.90円
デュロテップ®MTパッチ12.6mg / 9,356.60円
デュロテップ®MTパッチ16.8mg / 12,047.70円
【製造販売】
ヤンセン ファーマ株式会社
【一般名】
フェンタニル
【薬効分類】
経皮吸収型 持続性癌疼痛治療剤
【効能・効果】
中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛
《効能・効果に関連する使用上の注意》
1.本剤は、既にオピオイド鎮痛剤を投与している患者のみに使用すること。
2.本剤は、オピオイド鎮痛剤の継続的な投与を必要とする癌性疼痛の管理に使用すること。
【用法・用量】
本剤は、オピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する。
通常成人に対し胸部、腹部、上腕部、大腿部等に貼付し、3日毎(約72時間)に貼り替えて使用する。初回貼付用量は本剤投与前に使用していたオピオイド鎮痛剤の用法・用量を勘案して、2.1mg(12.5µg/hr)、4.2mg(25µg/hr)、8.4mg(50µg/hr)、12.6mg(75µg/hr)のいずれかの用量を選択する。その後の貼付用量は患者の症状や状態により適宜増減する。