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2005年度「ポール・ヤンセン賞」選考結果のお知らせ

公開日: 
2005/10/15

昨日、都内で開催された「第15回日本臨床精神神経薬理学会(会長:聖マリアンナ医科大学神経精神科学教室、青葉 安里教授)」において、同学会賞である『2005年度ポール・ヤンセン賞』が選出されました。

 

ポール・ヤンセン賞は、抗精神病剤リスペリドン、ハロペリドールといった優れた薬剤の合成によって、世界中の精神病患者に社会復帰への道を拓いたとされる、ベルギーの故ポール・ヤンセン博士*の偉大なる功績にちなんだもので、臨床精神神経薬理学の研究奨励を通じて、精神疾患の病因の解明、向精神薬の適正な使用、それによる精神障害者のQOL向上に資することを目的に設置されているものです。

 

同賞の選考対象は、第15回日本臨床精神神経薬理学会事務局に応募された一般演題のうち、
ポール・ヤンセン賞選考対象演題として応募され、且つプログラム委員会により受理された演題であり、応募資格は同学会の会員に限定されます。

 

また、今年度より特定の専門分野のみでなく臨床精神薬理学の幅広い分野での研究の活性化を祈念し、選考方法が大きく変更されました。すなわち、1)統合失調症分野、2)気分障害・不安障害分野、3)薬理遺伝分野、4)その他の計4つのカテゴリーを設け、各カテゴリーから1演題ずつポール・ヤンセン賞が選出されることになりました。

 

昨日の授賞式典では、日本臨床精神神経薬理学会の評議員の事前投票により選出された
本年度の受賞演題が発表され、受賞者による口頭発表の後、賞の授与が行われました。各カテゴリーにおける授賞演題は次の通りです。

 

 

■ポール・ヤンセン賞(4演題)

 

1)統合失調症分野
「統合失調同一患者におけるリスペリドンとオランザピン治療における耐糖能比較試験」 
弘前大学医学部神経精神医学講座 佐藤 靖 先生他

 

2)気分障害・不安障害分野
「パニック障害患者の初期治療反応性とparoxetine血中濃度の関係」
獨協医科大学精神神経医学教室 渡邊 崇 先生他

 

3)薬理遺伝分野 
「統合失調症における長期予後とドパミン関連遺伝子多型の関係について」
弘前大学医学部神経精神医学講座 古郡 規雄 先生他

 

4)その他
「トリアゾラムの催眠作用・副作用の時間薬理学的検討」
国立精神・神経センター精神保健研究所神経生理部 田ケ谷 浩邦 先生他

 

なお、上記のポール・ヤンセン賞の授賞者には研究助成の他、2006年に開催される海外学会への参加援助が行われます。

 

 

* ポール・ヤンセン博士(1926-2003):
博士は、1958年に精神疾患におけるスタンダード薬剤となるハロペリドールの合成に成功、同剤は統合失調症患者の社会復帰を可能にするという、精神医療における一大変革をもたらしました。さらに後年、博士指導のもと新世代の抗精神病薬リスパダール® (リスペリドン)が開発され、1993年の発売以来、国内外で最も多く処方される新規抗精神病薬として定着すると共に、統合失調症治療の第一選択薬として今日の精神科医療を支え続けています。
 

 

以上

 

 

■この賞に関する詳しいお問い合わせは…

 

ポール・ヤンセン賞事務局 (担当:宮本、松原) 
〒110-0016 東京都台東区台東4-27-5
秀和御徒町ビル8F(株)イベント&コンベンションハウス内 
TEL: 03-3831-2607 FAX: 03-5807-3019 E-mail:[email protected]

 

受賞演題の抄録は、下記URLよりご確認いただけます。
http://www.jscnp.org/pjaward/