米国ジョンソン・エンド・ジョンソンの医療用医薬品日本法人、ヤンセンファーマ株式会社(住所: 東京都品川区、社長: 関口 康)は、中高年の男性に患者が多いといわれる脂漏性皮膚炎に外用抗真菌剤の中で唯一適応を持つ「ニゾラール®」(一般名:ケトコナゾール)のローション剤「ニゾラール®ローション2%」を7月14日より発売いたします。
ニゾラール®は、本邦では1993年にクリーム剤として承認を受けた薬剤で、白癬、皮膚カンジダ症、癜風への適応を有するほか、脂漏性皮膚炎の原因の一つと考えられている好脂性のマラセチア・フルフルに対する強い抗真菌作用を持ち、外用抗真菌剤の中で唯一脂漏性皮膚炎の適応を有しています。また、脂漏性皮膚炎の治療に用いられているステロイド外用剤と較べて、再発・再燃までの期間を延長することが報告されています。
脂漏性皮膚炎は、特に中高年期に多くみられ、人口の3~5%の発症頻度があるといわれています。発症部位は、被髪頭部が大半を占めており、軽症型や初期症状でフケが多くみられます。また、脂漏性皮膚炎は、過剰な皮脂の分泌によって毛穴に皮脂がつまり、毛髪の成長が抑制されて細る結果、毛が抜けやすくなるなど、脱毛の誘因にもなります。従来のニゾラール®クリームでは、毛髪に付着して適用しづらく、また、一般にクリーム剤はローション剤に比べて伸展性が劣るため、被髪頭部に塗布するには不向きであることから、ローション剤の開発が行われました。
海外では脂漏性皮膚炎・フケ症用シャンプーとして、ニゾラール®のシャンプー剤が50カ国以上で汎用されています。同ローション剤は、日本で初めて発売されます。また、ヤンセンファーマは、6月に、フケと脂漏性皮膚炎に関する情報を一般向けに提供する「フケ・脂漏性皮膚炎のサイト(http://www.fukesyo.jp)」を開設しています。
<ニゾラール®ローション2% 製品概要>
薬効分類名
外用抗真菌剤
販売名
ニゾラール®ローション2% ( Nizoral®Lotion 2%)
一般名
ケトコナゾール
承認日
2003年3月12日
薬価収載日
2003年7月4日
発売日
2003年7月14日
製造・発売元
ヤンセンファーマ株式会社
効果・効能
下記の皮膚真菌症の治療
1. 白癬:足白癬、体部白癬、股部白癬
2. 皮膚カンジダ症:指間糜爛症、間擦疹(乳児寄生菌性紅斑を含む)
3. 癜風
4. 脂漏性皮膚炎
成分・含量
1g中ケトコナゾール20mg含有(2%)
作用機序
真菌の細胞膜の構成要素であるエルゴステロールの生合成阻害作用を介して抗真菌作用を示す。
用法・用量
白癬、皮膚カンジダ症、癜風に対しては、1日1回患部に塗布する。
脂漏性皮膚炎に対しては、1日2回患部に塗布する。
薬価
2%1g 63.10円
包装単位
10g x 10本