※当資料は、米・ヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメント社が2017年12月9日(現地時間)に米国・アトランタで開催されている第59回米国血液学会(ASH)年次総会で発表した抄録#151の英文プレスリリースの翻訳版です。必ずしも日本の状況を反映したものではないことをご了承ください。また、正式言語が英語であるため、内容は英文プレスリリースが優先されます。
2017年12月9日、米国ジョージア州アトランタおよびニュージャージー州ラリタンにて発表
米国ヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメント(以下「ヤンセン」)は本日、イムブルビカ®(一般名:イブルチニブ)を投与した再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫(以下「MCL」)患者370例の併合解析の結果を発表しました。3.5年の長期フォローアップデータにより、有効性及び忍容性のいずれについても、イムブルビカ®を早期(初回再発後)に投与した患者で臨床成績が最も良好であることが示されました。これらのデータは、米国ジョージア州アトランタで開催された第59回米国血液学会(ASH)年次総会で発表されました*1。イムブルビカ®は、新しい作用機序を有するブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤で、ヤンセン・バイオテックとアッヴィ社の一部であるファーマサイクリックス社が共同開発しています。
「長期フォローアップを含む今回の大規模臨床試験データでは、再発又は難治性のMCL患者におけるイムブルビカ®の奏効の持続に加え、新たな有害事象の発現が時間とともに減少し、治療開始が早いほど発現頻度が低いことを示していることから、こうした患者にイムブルビカ®を早期に使用する根拠となる」と併合解析の治験責任医師である英国プリマス大学医学部血液学教授Simon Rule医学博士*は述べています。
MCLはB細胞性の非ホジキンリンパ腫(NHL)のサブタイプのひとつであり、米国で毎年新たにNHLと診断される症例の約6%(約4,200例)を占めています。MCLはリンパ節腫脹が初めに認められることが多く、骨髄や肝臓といった他の組織に広がる場合があります*2。MCL患者の全生存期間の中央値は3~4年です*3。
併合解析では、第II相試験および第III相試験(SPARK試験、PCYC-1104試験およびRAY試験;n=370)の結果とこれらの試験の長期継続試験であるCAN3001試験に組み入れた87例の追加フォローアップの結果を用いました。イムブルビカ®を3年以上投与した患者は83例、4年以上投与した患者は40例です。3.5年(41ヵ月)時フォローアップでは、無憎悪生存期間(PFS)の中央値は全体で13ヵ月であり、前治療歴が1レジメンの患者では33.6ヵ月(範囲:19.4~42.1ヵ月)でした。完全寛解(CR)に達した患者のPFSの中央値は46.2ヵ月(範囲:42.1ヵ月~推定不能)であり、奏効期間は55.7ヵ月(範囲:55.7ヵ月~推定不能)でした。また、ベースラインのリスク因子が良好な患者では3年を超えてイムブルビカ®投与を継続する割合が高いという結果が得られました。全体では、2年時、3年時および5年時でそれぞれ患者の53%(95%信頼区間:0.47~0.58)、45%(95%信頼区間:0.39~0.50)および37%(95%信頼区間:0.25~0.49)が生存しており、全生存期間(OS)の中央値は26.7ヵ月でした。
グレード3以上の有害事象(以下「TEAE」)は患者の79.7%で発現しましたが、1年経過後は新たな有害事象の発現が減少しました。グレード3/4のTEAEの新規発現はイムブルビカ®を早期に投与した患者ほど低頻度でした。各試験では複数の心臓リスク因子を有する患者の組入れを認めていますが、グレード3/4の心房細動が発現した患者のうち、投与中止に至った患者はおらず、減量に至った患者は1%未満でした。
「実際の臨床現場で再発又は難治性のMCLの患者さんにおけるイムブルビカ®の長期有効性がみられていることは大きな励みであり、イムブルビカ®が、世界中でMCLなどの血液がんと闘っている大勢の患者さんに貢献できることを誇りに思います」とヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメント社のがん領域後期開発・グローバル・メディカル・アフェアーズ バイスプレジデントのCraig Tendler医学博士は述べています。
イムブルビカについて
イムブルビカ®は、米国食品医薬品局(FDA)からブレークスルーセラピーに指定された後に米国で承認された最初の治療薬のひとつです。BTK は、B細胞の成熟と生存を制御する細胞内シグナル伝達に関与する重要なタンパク質で、本剤は、このBTKを標的にすることで腫瘍細胞の生存シグナルを阻害し、増殖を抑制します*4。イムブルビカ®は、世界中で90,000例を超える患者の治療に使用されました。詳細についてはwww.IMBRUVICA.comをご覧ください。
ヤンセンについて
ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンは、病気のない世界を実現するために日々努力しています。今までにない、より良い方法で疾患を予防・撲滅・治療・治癒し、人々の命に貢献することが私たちの望みです。そして、常に患者さんのことを考え、最も有望なサイエンスを追及しています。私たちヤンセンは、人々の希望と命を明日につなぐため、世界中とコラボレーションしています。さらに詳しい情報はwww.janssen.com/japanをご覧ください。
* Disclaimer: Dr. Rule served as an investigator of this Janssen-sponsored clinical study. Dr. Rule does not have a financial interest in the company.
参考文献
*1 Rule, S et al. Median 3.5-year Follow-Up of Ibrutinib Treatment in Patients with Relapsed/Refractory Mantle Cell Lymphoma: A Pooled Analysis. ASH 2017 Abstract #151
*2 Leukemia & Lymphoma Society. Mantle Cell Lymphoma Facts. Available from: https://www.lls.org/sites/default/files/file_assets/mantlecelllymphoma.pdf. Accessed October 2017.
*3 Herrmann A, Hoster E, Zwingers T, Brittinger G, Engelhard M, Meusers P, et al. Improvement of overall survival in advanced stage mantle cell lymphoma. J Clin Oncol 2009;27:511–8
*4 Genetics Home Reference. Isolated growth hormone deficiency. Available from:http://ghr.nlm.nih.gov/condition/isolated-growth-hormone-deficiency. Accessed April 2017.
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ヤンセンファーマ株式会社 コミュニケーション&パブリックアフェアーズ部
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