ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:クリス・フウリガン)は12月20日、ダラツムマブ(遺伝子組み換え)について、再発又は難治性の多発性骨髄腫の適応取得を目的として厚生労働省に製造販売承認を申請しました。
本剤は、単剤療法については、国際共同第II相臨床試験の結果に基づき、米国では2015年11月、欧州では2016年11月に承認を取得しています。また併用療法については、2つの国際共同第III相臨床試験の結果、米国では2016年11月に承認を取得、欧州では2016年8月に承認申請をしています。日本では、本年12月に希少疾病用医薬品に指定されました。
「ヤンセンには、複雑で治癒が困難な血液がんの治療を変革する薬剤を提供してきた輝かしい歴史があります。引き続き、この伝統を維持し、当局と協力して日本の多発性骨髄腫患者さんにこの革新的な新薬であるダラツムマブを一刻も早くお届けしたいと思っています(ヤンセンファーマ株式会社 代表取締役社長クリス・フウリガンのコメント)」。
多発性骨髄腫は治癒が望めない血液がんで、形質細胞が骨髄で異常に増殖することで生じます。日本では3番目によく見られる血液がんであり、2012年には約6,900人が多発性骨髄腫と診断され、同年の死亡数も4,000人以上にのぼっています。
多発性骨髄腫は、65歳以上の年代で発症しやすく、女性よりも男性に多くみられます。日本において、多発性骨髄腫の患者さんの5年相対生存率は36.4%5であり、新たに診断された患者さんの29%が診断から1年以内に死亡しています6。治療によって寛解に至ることもありますが、再発する可能性が極めて高い疾患です。 ダラツムマブについて ダラツムマブは、CD38を標的とするモノクローナル抗体です。ダラツムマブは、病期にかかわらず多発性骨髄腫細胞の表面に過剰発現するシグナル伝達分子のCD38に結合することによって機能します。ダラツムマブは患者さん自身の免疫系に作用してがん細胞を攻撃し、その結果、アポトーシス(プログラム細胞死)による直接的な腫瘍細胞死に加え、複数の免疫介在性作用機序および免疫調節効果により、速やかな腫瘍細胞死をもたらします。
再発又は難治性の、および未治療の多発性骨髄腫に関して、ダラツムマブを使用した5つの第Ⅲ相臨床試験が現在進行中です。また、CD38を発現している他の悪性疾患および前がん状態の疾患において、ダラツムマブの有効性と安全性を評価するため、さらなる試験が進行中または計画されています。詳しい情報はwww.clinicaltrials.govをご覧ください。
ヤンセンについて
ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンは、病気のない世界を実現するために日々努力しています。今までにない、より良い方法で疾患を予防・撲滅・治療・治癒し、人々の命に貢献することが私たちの望みです。そして、常に患者さんのことを考え、最も有望なサイエンスを追及しています。私たちヤンセンは、人々の希望と命を明日につなぐため、世界中とコラボレーションしています。さらに詳しい情報はwww.janssen.com/japanをご覧ください。
将来予測に関する記述
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