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中等症から重症の活動性クローン病患者を対象としたステラーラ®の第Ⅲ相試験の成績が ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)に掲載

2016/11/17

~3つのピボタル第Ⅲ相試験データから得られた抗IL12/23モノクローナル抗体の1年間に及ぶ寛解導入および維持試験の有効性と安全性~

* 当資料は、米国のヤンセンファーマ株式会社が2016年11月16日(現地時間)に発表した英文プレスリリースを日本語に翻訳(要約)したものを、参考資料として発表させていただくものです。従いまして、必ずしも日本の状況を反映したものではないことをご了承ください。
また、正式言語が英語であるため、内容につきましては英文リリースが優先されます。
英文サイト:  http://www.janssen.com/phase-3-study-results-supporting-us-fda-and-european-commission-approvals-stelara-treatment

 

米国 ペンシルベニア州スプリングハウス(2016年11月16日)―ヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメントが行った3つのピボタル第Ⅲ相試験(UNITI試験)において、ヒト型抗ヒトIL-12/23p40モノクローナル抗体製剤であるステラーラ®(一般名:ウステキヌマブ)の投与によってクリニカルレスポンスと寛解が導入・維持された中等症から重症の活動性クローン病被験者の割合がプラセボ投与群と比較して有意に上回ったことを示したデータが本日、『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)』に掲載されました。

 

これらの第Ⅲ相試験の成績は、2つの寛解導入試験(UNITI-1及びUNITI-2)及びステラーラ®投与開始1年後の治療効果を評価した寛解維持試験(IM-UNITI)で構成されています。UNITI-1は1回以上の抗TNF-α治療で効果不十分または忍容性がなかった患者を対象としており、UNITI-2は既存治療で効果不十分であった患者(その大半は抗TNF-α未投与)を対象としています。被験者はその後、継続して44週の維持試験(IM-UNITI)に組み入れられました。 

 

第Ⅲ相試験において、それぞれ主要評価項目が次のように達成されました。

 

  • UNITI-1寛解導入試験では、TNFα薬を投与され、効果不十分、または忍容性がなかった患者さん741名が参加しました。ステラーラ® 130 mgを投与された被験者の34%とステラーラ® ~6 mg/kgを投与された被験者の34%が6週時にクリニカルレスポンスが得られ、一方プラセボ群でクリニカルレスポンスを獲得したのは22%であり、主要評価項目を達成しました(ステラーラ® 130 mg:P = 0.002、ステラーラ® ~6 mg/kg:P = 0.003)。双方の導入投与量で、8週時のクリニカルレスポンスと臨床的寛解を含む事前に特定された4つの主な副次的評価項目はすべて達成され、これらの結果がプラセボを投与された被験者と比較してステラーラ®を投与された被験者の方が有意に高かったことを意味しています。
     
  • UNITI-2寛解導入試験では、既存治療(免疫調節薬あるいはコルチコステロイド経口投与)に効果不十分で、抗TNFα療法を受けたことがないか、抗TNFα製剤に無効を示したことがない患者さん628名が参加しました。ステラーラ® 130 mgを投与された被験者の52%とステラーラ® ~6 mg/kgを投与された被験者の56%が6週時にクリニカルレスポンスを達成し、一方プラセボ群では29%であり、主要評価項目を達成しました(双方の投与量でP < 0.001)。試験対象の双方の導入I.V.投与量で、8週時のクリニカルレスポンスと臨床的寛解を含む事前に特定された4つの主な副次的評価項目はすべて達成されました。また、これらがプラセボを投与された被験者と比較してステラーラ®を投与された被験者で有意に高かったことを意味しています。
     
  • IM-UNITI寛解維持試験では、UNITI-1またはUNITI-2のいずれかの導入試験でステラーラ®の単回静注後クリニカルレスポンスが得られた被験者388名が再度無作為割付されました。この試験では、ステラーラ® 90 mgを8週毎に皮下投与された被験者の53%とステラーラ® 90 mgを12 週毎に皮下投与された被験者の49%が、44週時で臨床的寛解の状態となり、それに比べてプラセボ群で臨床的寛解を獲得したのは36%であり、主要評価項目を達成しました(それぞれ、P = 0.005とP = 0.040)。44週時にクリニカルレスポンスを維持していた被験者は、8週毎の群で59%、12週毎の群で58%、プラセボ群で44%(それぞれP =0.018 とP = 0.033)でした。主な副次的評価項目である、44週時のクリニカルレスポンス及び試験開始時に臨床的寛解にあった被験者における44週時の臨床的寛解の維持は8週毎及び12週毎の両群について達成されました。またコルチコステロイド非併用での44週時の臨床的寛解についても達成されました。

 

これらの試験で観察された安全性プロファイルは、乾癬患者さんで得られた5年間の累積情報(皮下投与用量が最高90 mg)および関節性乾癬の患者さんにおいて2年間観察された安全性情報と一致していました。UNITI-1では、ステラーラ® 130 mg群, ステラーラ® ~6 mg/kg群、プラセボ群の被験者のそれぞれ65%、66%、65%で有害事象が報告されました。UNITI-1で重篤な有害事象を発現した被験者の割合は、それぞれ、5%、7%、6%でした。UNITI-2では、ステラーラ® 130 mg群, ステラーラ® ~6 mg/kg群、プラセボ群の被験者のそれぞれ50%、56%、54%で有害事象が報告されました。UNITI-2で重篤な有害事象を発現した被験者の割合は、それぞれ、5%、3%、6%でした。44週間のIM-UNITIを通じて、ステラーラ® 90 mgを8週毎で、ステラーラ® 90 mgを12週毎で、またはプラセボを投与された被験者のそれぞれ82%、80%、84%に有害事象が少なくとも1件発現しました。IM-UNITIで重篤な有害事象を発現した被験者の割合は、それぞれ、10%、12%、15%でした。

 

3つの第Ⅲ相試験の1年間の投与を通じて日和見感染症が合計3件発現しました。ステラーラ®を投与された被験者のリステリア性髄膜炎が1症例、非重篤の食道カンジダ症が2症例で、うち1症例はプラセボ投与被験者であり、もう1例はステラーラ®投与被験者でした。さらに、ステラーラ®投与被験者で活動性肺結核の症例が1件みられました。悪性腫瘍は、ステラーラ®を投与された被験者2名(1名は多発性骨髄腫で、もう1名は転移性小腸腺がんで偶然発見されたカルチノイド腫瘍)とプラセボ投与された被験者1名(基底細胞癌)で報告されました。

 

クローン病について

世界中で500万人以上が、炎症性腸疾患(IBD)として知られるクローン病と潰瘍性大腸炎を抱えて生活しています1。クローン病は米国で約70万人が罹患している消化管の慢性炎症疾患です2。クローン病の原因は不明ですが、遺伝的素因や食事、他の環境因子が誘引と考えられる免疫系の異常と関係があります。クローン病の症状は様々ですが、しばしば腹痛や腹部圧痛、頻回な下痢、直腸出血、体重減少および発熱が生じます。現在、クローン病を完治させる治療法はありません2

 

ステラーラ®について

ステラーラ®は、日本では2011年に尋常性乾癬および関節症性乾癬の治療薬として国内承認を取得しました。中等症から重症のクローン病の適応については、2016年3月に製造承認申請中です。海外では、米国と欧州で中等症から重症のクローン病の適応について承認されています。ステラーラ®は、現在、中等症から重症の尋常性乾癬の治療薬として87カ国で、関節症性乾癬の治療薬として71カ国で承認されています。

 

 

ヤンセンファーマについて

ジョンソン・エンド・ジョンソングループのヤンセンファーマは、病気のない世界を実現するために日々努力しています。  私たちは、新しい、より良い方法で病気の発生を防ぎ、病気の進行を食い止め、治療し、治癒させることで人々の生活を変えたいと願っています。私たちはともに最善を尽くして、最も役に立つ科学の知識と技術を追求します。私たちヤンセンは、人々の健康のために世界と協力しています。さらに詳しい情報はwww.janssen.comをご覧ください。ツイッターは、https://twitter.com/JanssenGlobalからフォローしてください。

 

将来予測に関する記述の注意事項

本プレスリリースには、製品の開発、入手可能性、規制認可に関して1995年の米国民事証券訴訟改革法で定義される「将来予測に関する記述」が含まれています。本リリースをお読みになる皆さまは、将来予測に関する記述内容に依存することのないようご注意ください。また、本記述は、将来の事象に関する現時点での予想を基礎としています。基礎となる前提が不正確であると判明した場合、あるいは未知のリスクや不確実性が具現化した場合、実際の結果がヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメントおよびジョンソン・エンド・ジョンソンの予想や見通しとは実質的に異なるものとなる恐れがあります。リスクや不確実性には、臨床的成功や規制当局による承認の取得に関する不確実性を含む新製品の開発に本来伴う諸課題、製品販売上の成功に関する不確実性、技術的な進歩、競合他社による新製品や特許の取得を含む競争、特許に関する問題、グローバルな医療改革を含み適用される政府の法律や規制の変更、医療費抑制の潮流などが含まれますが、これらに限定されるものではありません。 これらのリスクや不確実性およびその他の要因については、2016年1月3日に終了した会計年度のForm 10-Kに記載されているジョンソン・エンド・ジョンソンの年次報告書とその添付書類第99号および米国証券取引委員会への追加提出書類に詳述されています。 これらの提出資料につきましては、インターネット(www.sec.govwww.jnj.com)でご覧いただくか、ジョンソン・エンド・ジョンソンにお問い合わせください。 ヤンセンファーマ株式会社およびジョンソン・エンド・ジョンソンはいずれも、新情報や今後発生する事象および事態の進展があった場合も、将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。

 

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参考資料

  1. World IBD Day. Home. http://www.worldibdday.org/index.htmlにて公開中。
  2. Crohn’s & Colitis Foundation of America(CCFA:米国の炎症性腸疾患協会)。What is Crohn Disease?         (クローン病とは?)http://www.ccfa.org/what-are-crohns-and-colitis/what-is-crohns-disease/